【新たなチャレンジを決意した日】
今年の4月上旬のことでした。いつものように委託されている要支援者の実績を持って都島区地域包括支援センターを訪れた時のことでした。地域支援事業の一つに生活支援コーディネーター(仕事内容は割愛します)という部署が昨年に出来たが、そこのS様より声を掛けられました。S様の仕事は地域にない社会資源の創出をコーディネートしていくという大変難しいお仕事です。介護保険制度の改定もあり、今後ヘルパーサービスでの生活援助が保険給付から切り離されていく方々が増えていく国の方針となっております。しかし、地域にはその代替となる社会資源がない為、現在軽度者のいわゆる要支援者の生活援助難民者が増えつつあるというお話しをしておりました。まさに生活支援コーディネーターの腕の見せ所で、S様は今過疎地などで活躍している「移動スーパー事業」を都島区で始められないかと模索されておりました。移動スーパー事業の中でもきちんとビジネスとして成立させている「とくし丸」のお話しもして下さいました。このとくし丸は販売パートナーと呼ばれる個人事業主ととくし丸と提携している地域のスーパーととくし丸本部、そして顧客との関係で成り立っております。販売パートナーが移動スーパーで使用する車両を購入する為、スーパーは車両費と人件費の削減ができ、来店できない顧客獲得も可能となります。販売パートナーは初期費用や人件費を負担する代わり、仕入れと廃棄ロスの負担が0というメリットがあります。そして本部へのロイヤリティも0です。本部へのロイヤリティは定額制(低額)で提携しているスーパーから支払われます。顧客にはひと商品ごと+10円上乗せさせて頂き、半分の5円ずつを販売パートナーとスーパーとで分け合います。大体1ヶ月のガソリン代程になります。
実はとくし丸については、3年前に某テレビ番組で紹介されていたのを偶然見ており、事業内容はよく知っておりました。当時はまだ都市部でそんなに必要ではないのでは?と疑問に思っておりました。しかし、ケアマネジャーとして日々高齢者の支援に携わっている中で、買い物難民者が顕在化してきていることに気づきました。また先程述べた通り、介護保険制度の改定と国の方針により買い物難民者への対応をどのようにすれば良いかと頭を悩ます問題でした。S様からは何人かにこの話しをして、事業として参入して頂けるか相談して欲しいとお願いされました。しかし、このビジネスモデルでは社会貢献度は高くても、会社側への利益が少なくなかなか難しいのではと最初思いました。現場で日々そのような困り事を目のあたりにしており、良い社会資源がないかと考えていた時だった為、直感で「それなら自分でやろう‼」という結論に至りました。その日帰宅して、早速妻に相談しました。意外にも反対されることなく後押ししてもらいました。妻には本当に感謝しております。翌日には会社の上司に独立の話しをしにいったときには大変動揺されておりました(笑)が、後押しして頂けました。同様に会社の経営者にも理解して頂き、応援もして下さりました。改めて優しい職場だったと実感します。最初にこの話しを聞いてから3日後にはS様に自分がやりますと宣言しました。自分でもこんなに思い切った行動ができるとは思ってなかったです(^-^;
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