【介護保険サービスと民間事業の違いについてその2】
おはようございます。月の営業日の90%以上が雨の日になるのは、開業以来初めてのことに気付いたとくし丸の大庭です。
さて今回ですけども、前回の続きで介護保険サービスと民間事業の違いについてその2という内容で書かせて頂きます。前回は報酬面での違いについてほんの一部分を書かせて頂きましたが、改めて介護保険ってだんだん複雑になっているなと実感しました(経営者の方や管理者、ケアマネは本当に大変だと思いました)。
今回はガラッと内容を変えて、主に現場のお仕事についての違いについて書いていきます(民間事業はスーパーマーケットを軸にしていきます)。
※あくまで個人の主観ですので、ご理解の程、ご容赦ください。
●介護保険サービスの現場(在宅場面)について
そもそも介護保険サービスを利用されている方にはケアプラン(居宅介護計画書)というものがあり、介護保険サービス事業者は原則この計画に沿ってサービス提供を行います。これはケアマネが作成します。といってもケアマネが勝手に作るのではなく、利用者本人、家族、関係機関と都度合意形成しながら作成していきます。ですから、サービス事業者(デイサービスやヘルパーサービスなど)は勝手なサービス提供が出来ず、ケアプランに沿った内容でサービス提供していきます(ケアプランに沿っていなければ行政からペナルティもあります)。この点は民間事業にはない部分で特殊です。
次に職場環境ですが、介護の現場では常に高齢者と接する場面が多く、人に対するサービスの為、日々変化することが多いです。また多くのご病気を抱えておられ、ナイーブな側面もありますので、関わり方が難しいです。ですから、職員同士のコミュニケーションや情報共有も重要となってきます。その為、高いコミュ二ケーション能力や人の気持ちを推し測る能力も必要になってきます。また他社間での協働というものが当たり前なのも特徴で、他社の方との交流も自然に多いです。いかにネットワークを築けるかも重要で、それによって在宅ケアも変わってきます。また良い人材程、ヘッドハンティングされることが多い為、他社目線からの評価というのも分かるのが特徴です。
●反対にスーパーでは介護に比べると、対人スキルはそこまで求められておらず、どちらかというと作業のスピードや丁寧さが求められているように思います。もちろん直接接客する場面が多いサービスカウンターやレジの仕事、クレーム対応などを行う店長には対人スキルも必要になってきます。
介護の場合、ある程度のマニュアルは存在しますが、それがそのまま全員には当てはまらず、職員同士が話し合い統一事項や注意事項などを決めていくことがあります(いわゆるカンファレンス)。職員それぞれに介護感というものがあり、介護に対する想いみたいなもので、どうすれば利用者にとって1番良いケアが出来るか??というものを個人やチームで考えます。時にその介護感がぶつかって、揉めることもよくあり、人間関係に悩み離職される方も多いです。
この点スーパーでは決められたマニュアルを実行していき、作業効率を求め常に課題の抽出と改善を繰り返していきます。人によってやり方が大きく変わることはない為、介護程に人間関係に悩む場面が少なく、これを理由に離職される方は少ないように思います(うちのスーパーだけかもしれませんが)。もちろんマネジメントや育成に関わる職位の方々はチームを円滑にすることや人に対しての課題解決能力も求められます。
どちらの業界にも良い点、悪い点はありますが、主軸の考え方で【お客様ありき】という点は変わらないです。どちらも重要なインフラな為、このコロナ禍でも必要とされる誇れる仕事だと思います(おわり)。
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