美味しい味は記憶に残る🍽
皆さんこんにちは。早いもので年明けから1か月以上が経過しました。日々お客様に喜ばれる商品の発掘やサービスを模索している今日この頃です。
さて今回ですが、前回の記事で書いた軽度認知症の方のお話の続きです。最近とある集合ポイントに毎回来られるようになりましたが、毎回同じ話しの繰り返し、買い物かごに入れた商品を何度も確認したり、同じものを入れようとされます。近所の方でいつもこの方に寄り添って、同じ話しにも怒ることなく優しく対応されております。僕が他のお客様の対応をしている時に、近所の方は商品の場所や美味しかったものを教えておられました。そんな中でオススメした商品で“丹波の黒豆を使用した黒豆パン”があります。この商品は開業当初から不動の人気で、とくし丸だけでも月100個近く売れる人気商品です。この方も黒豆パンを最初1個購入されて、後日来られた際にまた同じ話しを繰り返し、商品の場所も覚えておられなかったが、黒豆パンを見た瞬間に「この黒豆パンは美味しかった」と言われました。正直、買ったことを忘れているんだろうと思っていたので、びっくりしたのと同時に嬉しかったです。
近所の方はその方がお会計をされる時も一緒に見ておられ、間違いがないか確認して下さります。これはお店側とこの方との金銭やり取りで、後々おつりをもらっていないや間違っているなどの問題が起きないようにしているのと、何よりこの方がものすごく安心されているのが分かり、このような寄り添いを近所の方にして頂けるととても助かります。
介護の専門職時代の悪い癖で、病気や症状だけを見てここまではできるだろう、このことは覚えていないんだろうなど固定観念に捉われて、勝手に限界値を決めたり、真の想いに辿り着けないこともありました。介護の専門職で時々、優しく寄り添えていない(時間に追われている)場面を見かけることがあり、自分も含めて見習いたい部分でした。
とくし丸でお買い物される方々は皆さんいきいきとされ、商品を手に取り、近所の方との雑談を楽しんでおられます。普段は車いす移動されている方も、商品を目の前にした時に目の色が変わり、自然と立ち上がり、商品に手を伸ばして(しかもあえて奥のものを)取られているのを見ると、普段その方を介護されている方々はたいてい驚かれます。昔高齢者のデイサービスで働いていた時にも同じようなことを経験しており、今はやらされるリハビリではなく自発的に行動することができる環境でのリハビリが行えていることに気づきました。
またお会計時もスーパーのレジとは違い、行列ができ後ろの方のプレッシャーを感じることもないので、ゆっくりと計算しながら貯めすぎた小銭を支払ってもらった時は、すごくほっとした表情をされて喜ばれる方々が多いです。
とくし丸では今後も買い物において自分でできることをサポートし、当たり前に出来る小さな達成感を感じて、少しでも充実した生活が送れるように寄り添っていきます(おわり)。
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